ゼロぐらいか始める精神科薬〜気分障害〜【気分と気質】

「抑うつ」と「鬱病」は別物である。「鎮静」と「ムード」は別物である。臨床上の治療薬では抗うつ薬、リチウム、抗てんかん薬の指し示すところではなかろうか?

薬の説明をする前にまず気分障害についていくつか記事にしようと思う。

以下の著書を参考にしている。気になる方は是非手にとってほしい。

書紹介

安価で専門的で実用的な著書はこれ以外に出会ったことがない。薬剤師のみならず看護師、コメディカルにも購入していただきたい著書である。特にマイナー(BZD)の勉強にちょうどよい。

5版が発売されましたね。私は初めてこの著書に出会った時はそのセンスの良さに衝撃を覚えました。精神神経薬理学において間違いなく本書は最高峰であると思う。個人的には精神科を生業としている職業の方は全員が読むべき一冊と考える。同業種で読んでいないスタッフとは話がしたくないと思う。

高価!何を言っているか分からない!
しかし、避けてはだめだ。DSM‐Ⅴ。ICD-11。そのちょっとした理解が必要なのである。

通勤中の一冊にどうぞ

現在、精神分析を臨床上あまり使われていない事実はある。特にジャック・ラカンは哲学者と言われるレベルである。しかしジャック・ラカンの著者はみんなジャック・ラカンへの愛が半端ない。フロイト、ユング、アドラーは有名ではあるが人の精神への探究心は一読する価値はある。

気分障害とは

本記事ではムード(気分)の異常を特徴とする代表的な疾患「うつ病」「躁病」「双極性感情障害」について記事にしようと思う。
上に示したようなムード異常は時折「感情障害(気分ではない)」と表現される。これは内面てきな感情が外面的に観測されるからである。「うつ病」「躁病」はそれぞれ独立して存在するのではなくスペクトラムの両端に位置(下方:うつ病。上方:躁病)すると考えられる。
その為、下方(うつ病)のみor上方のみ(躁病)のエピソードを持つ「単極性」。その両方のエピソードを持つ「双極性」と表現される。

診断にはエピソード「躁病、抑うつ、軽躁病、混合性」等で行う。気分変調症、ラピッドサイクラー(急速交代型)等多彩にあるが説明するにはここでは説明しない。気になる方は参考文献やDSM−Ⅴ、ICD-10等の診断基準を参考にしてほしい。

とりあえず気分はスペクトラムであることを伝えたい。

ちなみに冒頭の抑うつと鬱病の違いであるが。抑うつはただのエピソードであり。鬱病は単極の診断である。ざっくり説明すると躁病はと抑うつを経験する可能性あるが鬱病は経験しない。

気質

気質とは環境刺激からの人格(パーソナリティ)の反応様式である。パーソナリティとは簡単に表現すると性格みたいなものである。難しく説明すると人生の早い段階で出現し人生を通してじぞくする遺伝的なものである。

すべての気分の変化が病的であるとは限らない。診断基準を満たしていないが今後の感情障害へ発展するリスクとして気質が関与する可能性がある。

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